最近、東京の古美術店の通信カタログから良寛さんの書簡(手紙)を入手しました。
もちろん影印(現代語で云えばコピー)です。
良寛さんは贋作が多いと聞いていますし、真贋を見極める眼も持っていないので影印版を求めました。
どなたが愛蔵したものでしょうか??
立派に額装され箱に入って届きました。
掛軸等の影印版には印刷所等の栞が入っていることがありましたが、これには何も添付書類が無く、
どちらかの本からコピーした読みと説明が入っていました。
早速、本堂西の間に読みと説明を書いて掛けました。
御来山の節はどうぞ御高覧下さい。
写真と説明をアップいたします。
江戸ニて
維経尼 良寛
君欲求蔵
経 遠離故
園地 吁嗟吾
何道 天寒
自愛
十二月廿五日
良寛
君 蔵経を求めんと欲して
遠く故園の地を離る
吁嗟(ああ)吾れ何をか道(い)はん
天寒し 自愛せよ
十二月廿五日
良寛
良寛さんが維経尼に宛てた手紙である。
維経尼が師僧 徳昌寺虎斑和尚の
大蔵経購入の発願の為に
江戸に赴き勧進していることを知り、
書き送った書簡で
良寛さんの暖かい思いやりが伝わってくる。