平成26年 二月の戌・大安の日を御案内と、住職の動静を御知らせします。
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戌(いぬ)の日は8日(土)・20日(木)です。
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大安の日は 4日(火)・10日(月)・16日(日)・22日(土)・28日(金)です。
****** 住職の動静 *****
二月の在山、不在日の予定を御知らせ致します。
現在、大安・戌の日共に予定は入っておりません。
他日の予定を御知らせ致します。
1日(土)全日
7日(金)午前中
15日(土)午後
25日(火)全日
それぞれ、法要、静岡仏教会総会の為、不在となります。
この他は行持は予定されていませんが、
住職の動静確認の為に、御祈祷を希望される方は御連絡を頂ければ幸いです。
御連絡は ℡054-278-9728 又はHPの問い合わせメールで。
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先日、長男が御世話になった世田谷の駒澤大学仏教研修館・竹友寮から荷物を寺に運ぶ為に、直ぐ近くに出来た新東名・静岡SAを利用して車で上京致しました。
大学入学の荷物搬入の時は、東名の事故で横浜インターで下ろされてしまい、一般道をナビを頼りにひたすら運転するのみで、本当に到着できるか不安でたまりませんでした。
隣に座っている長男は寮が近づくにつれ、これから待っている寮生活(大学生と云っても寮では衣を着て大本山の生活に準じた修行生活をするのですから)への不安と緊張の顔つきでした。
あれから4年・・・・・・。
『下載清風』(あさいのせいふう)「重い荷物を運び終え、涼しい風を受けた時の気持ちのこと」
と申しますが、退寮する時の顔は実に晴々とした様子でした。
さて、二月は涅槃会。最近私物の整理をしていましたら平成九年に月刊『茶』に載せた駄文が見つかりましたので紹介いたします。
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町はバレンタインチョコレートの贈物で賑やかですが、お寺では15日のお釈迦様の涅槃会(御命日)迄、『佛遺教経』を読経するお務めが一日から始まっています。
『平家物語』冒頭のあの有名な「沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらわす」という一節は、35歳で悟った人つまり佛陀となり80歳で生涯を閉じたお釈迦様の亡くなる場面を文学的に表現したものと聞いています。
インドの北部クシナガラという村で、沙羅の林に横たわり、弟子達の見守るなか、お釈迦様は旧暦2月15日最後の教えを説き亡くなりました。その時頭を北側にし顔を西に向け右脇を下にした寝姿であったことから、死者を北枕にする習慣が生まれたようです。
『佛垂般涅槃略説教誡経』(略して佛遺教経)はこの時の説法をまとめたものですが、開くとそこには、人は如何に生きるべきか、仏教徒として守るべき事は何か等今の生活を考え直させれる事柄がたくさん書かれています。
世間の全ての物は絶えず変化している。一つとして同じ姿でいる物は存在しない。だから私が死んだからといって嘆いてはいけないよ。私亡き後は自分自身を灯明とし、私の教えた真理(法)を灯明して生活して行きなさい・・・と
お釈迦様のご遺言を『自灯明・法灯明』(自らを灯明とせよ、法を灯明とせよ)といいますが、自分を灯明にするとはどういう事でしょうか?
我々はいつも他人や物を比べて考え生活しています。さっきの物の方が良かった、あっちの方が価値がありそうだ、何であいつが俺より先に昇進するんだ、何で俺はあいつに比べて運が悪いんだ等々・・・
考えても仕方ないことをいつまでも考えている人を愚かな人といいます。逆に自分の力の限界をわきええ、あきらめを付け、比べようともしない人を知恵の人といいます。自分と他を比べてできる差をとる事を差とり(悟り)といいます。
お釈迦様は決して他人を羨んだりせず、自分を大切に、頂いた命を大切にと教えられたのでしょう
部屋で暖をとる機会の多い厳寒の二月、熱いお茶を頂きながら、静かに自分自身をみつめなおしてみましょう